花音は封筒を開けてみた。


本当に・・・CHANCEのライブチケット・・・。



「どうして?カイトさんが?」


ファンクラブの会員でもないのに。



「チケットを取る方法ならいくらでもあるよ 俺の場合、知り合いがスポンサーの会社に勤めているんだ」



なるほどと花音は頷く。



「あっ、でもお金は支払います!」



里衣子が飛び上がって喜びそうだ。



「いいよ 高校生からお金はもらえない」



「でもっ!」



「ほんとうにいいんだ 花音ちゃんが喜んでくれれば」



花音はカイトの言葉に頭がくらくらしそうだった。



女心をくすぐる言葉を平然と言ってのける。