「部屋に渡すものがあるんだけど、男の部屋に入るんじゃ警戒してしまうかな?」



「えっ?だ、大丈夫です カイトさんは女の人に困っていないでしょ?」


カイトの部屋と聞いただけでドキドキしてしまい、赤面したであろう顔を隠すように早口に言った。



「そんな風に見えているのかな?」


女と付き合うのは仕事がらみだけ。


特定の彼女を小夜子以来作っていない。


「そんなの当たり前です!おもいっきり見えてますよ~」


その時、静かにエレベーターが開き2人は乗り込んだ。



「ハハ・・・じゃあ、部屋に行こうか」


カイトは乾いた笑いをすると花音を促した。