「公表?って新聞?」


「新聞にはきっと翌日載るだろう 美しい私の娘の写真がね」



アランはにこにこと笑って言う。



「花音、パーティーを開こうとアランは言ってくれているの」



並んで座っていた2人は顔を見合わせて微笑む。



「パーティー!?」



「ええ、花音の事を自慢したいのよ アランは」



「私じゃ自慢にならないよ」



出来ることならばパーティーなど開いて欲しくない。



――片言のフランス語しか出来ないんだから・・・。



しかし目に入れても痛くないほど自分の事を愛してくれているアランに言えなかった。



「いいわね?これから忙しくなるわ」



元々社交的で外資系の秘書をしていた母は英語ならば出来るし、社交的なのでパーティーが楽しみのようだった。