カイトの車は車の間をぬう様に次々と抜かしていく。


向かう先は花音がいる空港。


ゆっくり走っている余裕はなかった。


ふいに前方で無数のテールランプが見えカイトは速度を落とした。


この先は渋滞らしい。


見る見るうちに速度は落ちた。



「クソッ!」


カイトは拳でハンドルを殴った。


渋滞にはまり、車はのろのろと進むしかなかった。