小夜子ははめていない指に手を置いた。


「サイズが合わなかったのか?」


カイトが眉を寄せる。


「ううん 違うの・・・」


小夜子が首を振る。



「とにかくそれは後にしよう それよりいったい今までなんで電話に出なかった?心配したんだぞ?」



「あたしの事なんて・・・心配しないで・・・あたしは心配をしてもらうほどの価値はない」


「小夜子、何を言っている?」


「カイト、ごめんなさい 今更謝っても遅いかもしれないけど・・・」


「訳がわからないよ」


カイトはまったくわけが分からずに小夜子の顔をじっと見た。