「たまにはこういうレストランで食事をするのもいいかと思ったんだ」


「おいしいと評判だものね?誘ってくれてありがとう」






カイトはデザートの時にプロポーズをしようとしていた。



だが、どうしても出来ない。


――こんな場所に呼び出して小夜子もおかしいと感じているはずだろう。


食事はおいしいのだろうが機械的に口に運び何の味も楽しめなかった。



当たり障りのない会話をしてレストランを後にした。




海へドライブにでも行けばプロポーズが出来るとカイトは考え小夜子を誘う。



小夜子はドライブに誘われて舞い上がりそうだった。



――あの子がいるのに・・・どうしてあたしを?カイト、期待しちゃって良いの?



カイトの理解不能な行動に小夜子は喜んだ。