「お父さんが現れたの」


「お父さんって、花音の本当のパパ?」


花音の家庭環境は詳しくは知らないが、父親はいない事だけは知っている。



「うん それが・・・」


花音は短めにさっと父親の事を話した。






「えーっ!じゃあ、フランスへ行っちゃうかもしれないの?」


「それでもいいし、日本に残ってもいいって言ってくれているの」


「それだったら日本に残ればいいじゃん カイトさんとラブラブなんだし?」


里衣子はにっこり笑った。


「・・・うん でもね・・カイトさんの様子がここの所おかしくて・・・」


「花音が元気ないのはフランス行きよりもカイトさんの事なんだね?」


「うん・・・」


「電話下さいのメールも返事がないのかぁ・・・」


里衣子は腕組みをして考え込む動作になる。