『電話下さい 花音』
それだけの短いメール。
――悩んで考えた末のメールだろう。花音ちゃんと話をしなければならない。
カイトは携帯電話をパタンと閉じると小夜子の元へ戻ってきた。
* * * * * *
「どうしたの?花音 今日は元気ないね?」
放課後、カバンを持った花音の所へ里衣子がやって来た。
「里衣子・・・・」
「なんかあったの?」
花音の元気のない様子を見て絶対になにかあったなと思った。
花音は教室を見回して近くに誰もいない事を確かめると口を開いた。
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