「わたしはカイトさんと離れたくない」


「カイトさん?」


父の眉がピクッと動いた。


「アラン、花音の付き合っている人よ」


「ああ、18歳になれば1人や2人、異性と付き合っていても当たり前だね」


父が頷く。



「花音、でも結婚の約束なんてしていないんでしょ?」


そこまで娘の恋が進んでいると思いたくない。


まだ18歳だ。


「それはそうだけど」


「彼は貴方の事を本気なのかしら?」


「ママ!?」


母の口からそんな言葉が出て花音は驚きの声を上げた。