リビングに入るとソファーに座っていた金髪の男性が立ち上がった。



「花音、ここに座って」



花音は母の隣に座った。


目の前には素敵という言葉がぴったりの男性。


フランスの上流階級と言うのも頷ける上品な雰囲気だ。



「カノンちゃん 突然に驚かせて申し訳なかったね?」


流暢な日本語で花音に話しかけてきた。



「心臓が止まるくらい驚きました」


ぶっきらぼうに言うと父は困った顔になった。



「ごめんなさい アラン」


花音のぶっきらぼうな言葉に母が謝る。



「いや、いいんだ それだけ彼女は傷ついているんだ」