「コーヒー飲もう?外は寒かったでしょう?」



コーヒーを莉緒は勧めると自分も一口飲んだ。



小夜子も莉緒にならってコーヒーを口にしてカップを置くと顔をあげた。



「あたし、どうして良いのかわからない・・・」


「話して?わたしじゃ頼りにならないかもしれないけど」



莉緒はにっこり小夜子を元気付けるように笑った。



「・・・あたし・・カイトさんに嘘を吐いちゃったの・・・」



カイトがらみの話だろうと莉緒は思ってはいたが小夜子の言葉にびっくりした。



「嘘って?そんなにひどい嘘を吐いたの?」



――小夜ちゃんがまいっちゃうくらいの酷い嘘って・・・・。


小夜子はコクッと頷いた。



「あたし・・・カイトさんの赤ちゃんを・・・・流産したって言っちゃったの!」