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その夜、花音も眠る事が出来なかった。


ベッドの上で寝返りを繰り返すととうとう花音は眠る事をあきらめた。


ベッドに横になっていると時計の針の音だけが耳につき更に眠れなくなるのだ。


起き上がって窓に近づく。


時計は午前2時。



「カイトさん・・・お仕事終わったかな？」


口に出して言ってみる。



「どうしよう・・・・どうすればいいの？」


花音はガラスに映る自分の顔をまんじりともせずに見つめた。





そしてカイトも眠る事をあきらめ同じ時間、窓辺に立っていた。


手にはウィスキーのグラス。


そして窓ガラスに映る自分の顔を見て嫌気がさした。


「くそっ！」


カイトはグラスを壁に投げつけた。