泣きじゃくる小夜子をなだめてカイトは家まで送った。


送り届けるとカイトは「SION」へは戻らなかった。




――疲れたな・・・。


自分の部屋に戻ってベッドに仰向けになったカイトは目を閉じた。


スーツがしわになるのもかまわない。


それほどカイトは疲れていた。


小夜子の爆弾発言はカイトの胸に堪えた。



――流産をして小夜子の身体は大丈夫なのだろうか?まさかもう妊娠できないなんて事はないよな・・・?


そんな事があったとは思っても見なかった。


万が一、小夜子が2度と妊娠することが出来なくなっていれば男として責任を取るしかない。


疲れていてもカイトは眠る事が出来なかった。