「あたし・・・別れてからカイトの子供を流産したの」


突然の爆弾発言にカイトの表情がこわばった。


「な、なんだって?今なんて言った?」



「別れた時、カイトの赤ちゃんを身ごもっていたの ただの生理不順だと思っていたわ でも違う事が分かって・・・話そうとした日に突然の出血であっけなく赤ちゃんは流れたの・・・」



小夜子は両手で顔を覆った。



「小夜子・・・本当なのか?」


カイトは驚きすぎて思考回路が麻痺したような感じに襲われた。



――小夜子が俺の赤ちゃんを流産した・・・?


すぐに信じる事は出来なかった。


だが、小夜子の嘆いている姿は嘘を吐いている様には見えなかった。