カイトの言葉に小夜子はうなだれた。


――やっぱり望みなんてないんだわ・・・。



昨日のカイトを見て花音を大事にしているのは十分分かっていた。



だが、花音の年を聞いて自分の方が相応しいと思えてきたのだ。


「もう来ない方がいい タクシーを呼ぼうか?」


「カイト・・・」


小夜子は首を横に振った。



「まだいるわ 誰かホストをよこして」


そう言うとカイトを見ないようにそっぽを向いた。