――きれいな人だな～　髪の毛はまっすぐのショートボブで活発そう　莉緒さんのお友達なんだ。



花音は席に落ち着いた小夜子を見て思った。



「あの・・・日本料理が懐かしいってどこかへ行ってたんですか？日にも焼けているし」


花音は斜め前に座った女性に声をかけた。


「ええ　オーストラリアに留学していたの　今、向こうは真夏だから日焼け止めを塗っていてもつい焼けてしまって」



「オーストラリアに留学ですか　良いな～」


花音が羨ましそうに言った。



「カイトさんはオーストラリアへ行ったことありますか？」



カイトを見て言ったのだが、どこか心にあらずと言った感じで返事がない。



「カイトさん？」


「え？ごめん、なんだっけ？」



花音に名前を呼ばれて物思いから我に返った。