* * * * * *



――電話が鳴っている・・・。


花音は寝返りを打ち、手は携帯を探した。



「もしもし・・・」


目を瞑りながら携帯を耳に当てる。


『眠そうだね?』


耳に飛び込んできたカイトの声に花音は文字通り飛び起きた。



「カイトさんっ!」


『ごめん 寝てた?』


「え?う、うん 今何時ですか?」


まだ眠い目をこすりながら聞く。



『9時だよ 徹夜だったから無理もないな』


そう言うカイトも疲れている。