* * * * * *




リビングで2人は立ったまま向き合っていた。



「カイトさん・・・嫌われちゃったかと思ってた・・・」



「君を嫌うわけがない・・・電話をかけられずにごめん 彼氏失格だな」



「・・・来てくれたから・・・いいの・・・でも里衣子がパーティーに行けないんじゃないかって」



「約束は守るよ 1時にここへ迎えに来る それから里衣子ちゃんを迎えに行こう」



今日は大晦日、1時と言ったら元旦だ。



「カイトさん、この箱は?」



白い四角い箱に赤いリボンがかけてある。


「プレゼント」



紫苑の電話を切ってから買いに行ったドレスだ。



「開けてみていいですか?」


「もちろん」


花音は真っ赤なリボンを解き始めた。