「ひどいよ!カイトさんっ 身体の芯が熱くなる様なキスをいっぱいするくせにっ!」



「君を大事にしようとしているのに分かってくれないんだね?」



カイトが困った顔になった。



俯いてしまった花音。



ポンッ



頭に置かれた大きな手。



「今日は楽しかったよ おやすみ 花音ちゃん 電話するよ」



そう言って出て行ってしまうと、閉じられたドアを花音は呆然と見ていた。



――今日一日を台無しにしちゃった・・・。わたしってすごい我侭だったんだ・・・。