花音の身体はまだカイトに支えてもらわないとふらついていた。



「カ・・イトさん・・・」


――このまま・・・。


抱かれたいと花音は思った。



――カイトさんは余裕なのに・・・わたしは余裕がない・・・。



女性関係が多いはずだと思っているし、10歳も年が離れているせいで不安なのだ。



カイトは花音の腰を支えながら右手は髪をゆっくりと梳いていく。



「花音ちゃんを欲しいと思っているけど急ぎたくないんだ だから無理しないで」



――カイトさんの言う事はわかる・・・。だけど・・・全然嬉しくない。



「こ、子ども扱いしないでっ!」



ホッとしているのも確かなのに、余裕のあるカイトに言っていた。