マンションに車を戻し、2人は歩いてマックへ向かった。



花音がこれから付き合って行く上で気兼ねしないように、カイトは花音に食事代を払ってもらう事にした。



店に入ると花音は何が食べたいかを聞き、先に席に座っていて欲しいと言われた。



――女におごってもらっていると思われないように花音ちゃんの配慮なんだな。可愛くて仕方ない。



花音はハンバーガーやら、ポテト、飲み物が乗ったトレーを持って店内を見渡した。



最初カイトがどこにいるのか見えなかった。



原因はすぐに分かった。



OL風の女性2人がカイトさんの座ったテーブルに立っていたからだ。



――知り合い？



カイトが無表情な顔で首を振っている。



――違うみたい。少しでも1人にするとすぐに女性が寄って来るんだからっ。



カッコよすぎる彼氏を持つのは大変なことだと今更ながら思った花音だった。