カイトがエンジンをかけるとハンドルを握り、発進させた。


「どこの店へ行こうか?」


「あ・・・この先の・・・・」


「ん、わかった」


カイトは見えてきた携帯ショップの2台停められる駐車場へ停めた。



花音は店の中へ入るとほぼ10秒で携帯電話を決めた。



それにはカイトも店員も目を丸くした。


特にパンフレットを見て決めていたわけではなかったが、ひと目見て気に入った携帯電話があったのだ。



淡い紫の携帯。


それを見てカイトを連想したのだ。


機能など何もかまわずに決めてしまった。