「行こうか」


「うん♪」


カイトの手が花音の手に絡まるようにつながると2人は歩き出した。



――歩く方向が・・・マンション?



「カイトさん 駅に行くんじゃ?」


花音が急いで言う。


「車で出かけないか?時間があるからドライブしたいと思ってね」


手を引かれるようにして一度、マンションの中へ入りエレベーターには行かずに脇の階段を降りる。



――カイトさんとドライブが出来る♪



数分後、花音はメルセデスベンツのサイドシートに座っていた。



――すごっ・・・高級な革の匂いがする。それにカイトさんの爽やかな香りも。