「嫌だっ!離してっ!」



花音は持ち前の気の強さで腕を捕まれていない方の手を振り上げていた。




バシッ!



「い・・・ってぇ・・」



男は思ってみなかったのか花音の振り上げた手が頬にクリーンヒットした。



「は、離さないからよっ!」



心臓が壊れそうなくらいドキドキと脈打っていた。



「君、可愛い顔して乱暴なんだね?あ~あ、腫れてきちゃったよ どうしてくれんの?」



叩かれた頬を近づけて花音を睨む赤いシャツの男。