コートを脱がすと花音の華奢で白い首筋が目に入り、思わずカイトはそこに唇で触れたくなるのを抑えた。



「カイト・・・・さ・・・・きら・・い・・・」



布団をかけようとするカイトの手が一瞬止まった。



寝言で自分の名前を言い、更に嫌いと聞こえた。



カイトは小さな溜息を漏らすと布団をかけ終え立ち上がった。



「明日は二日酔いに苦しむ事になりそうですね」



カイトは傍に立っていたはるかに言った。



初対面なのに不機嫌さを隠そうともしないカイト。



ベッドサイドの灯りをつけると部屋の電気を消して2人は花音の部屋を出た。