翌日の午後、母親の担当医師にあった花音は1ヶ月間入院が必要だと言われた。



もちろん治ってくれるのならば何ヶ月でも入院してしっかり治して欲しい。



「花音ちゃん?」


診察室から病室に戻る途中で見舞いに来たはるかに会った。



病院の廊下を歩いていてもはるかの華やかさは損なわれず辺りがパーッと明るくなるようだ。



「はるかさん」



「気分転換しに行かない?」



はるかは病院の庭に花音を誘った。



「ちょっと寒いわね」



はるかが病院の出入り口に置かれている自販機で温かい缶コーヒーを買って花音の渡す。



「はるかさん ママは1ヶ月入院だって・・・」



ベンチに腰掛けて花音は缶コーヒーで両手を温めていた。