「ただいま」


鍵を開けて中へ入ると自動に明かりが点く。



廊下とリビングを隔てるガラスの入ったドアの取っ手に手をかける。



「ママったら電気消し忘れている」


明るい部屋に文句を呟き花音はリビングに入った。



なぜ部屋が明るいのか分かった花音は悲鳴をあげた。



「!!!!! ママっ! ママっ!? どうしたのっ!?」



母はテーブルの近くで床にうつ伏せになって倒れていたのだ。