「てかここにいるメンバー全員見んじゃね??」




そう緩く突っ込んで来たのは、この夏休みちょっとだけ焼けた慶。



「うん!!そう!!見る!!
ってことでハイ!!今日はこれでかいさーん!!
お疲れーッ!!!」


そう早口で言うと栗はさっさとヤマ君の部屋のドアを開けて出て行ってしまった。


「もーッ!!」



あたしが膨れっ面になると



「姫ちゃんも早く帰んなきゃ始まっちゃうよ??」


ベースを膝にのせていじりながら笑顔を向けるヤマ君。

「いやまだ五時にもなってねーし(笑)」

そう突っ込んだのはすでにギターをケースにしまって携帯をいじっている駿河君。


「楽しみだねー姫ちゃんの彼氏♪」

キーボードのコンセントを抜きながら笑う郁哉君。



もう少し練習して帰ろうかと思ったけれど、やっぱり待ちきれずにあたしも帰ることにした。