私は都さんに思いっきり抱きつき、さっきあった事を全て話した。
ワガママだなんて知ってる、本当は男前なんかじゃない。

だけど、今日だけは我慢出来ない。

ごめんなさい、都さん。
ちょっとだけ力を貸して下さい。





「・・・そーだったんですか」

「そうだったんです・・・」

少し驚いた表情で私を見つめる都さん。

「ご、ごめんなさいなんか無駄な相談してもらって・・・」

「いいえ!!無駄なんてそんな!京とは仲が良いんで!」

「え?」

「私、京と同期なんですよ!」

ど、同期?

「あーだからこの頃、京機嫌が良かったんだぁ・・・」

「機嫌・・・?」

「うん、例えば一緒に掃除してる時とか宮比さんの話ばっかりするんですよ」

「わ、私?」



『なー都』

『んー?』

『・・・俺さぁ、すっごい子を好きになっちゃったぽい』

『すっごい子?』



『うん、俺の弟の幼馴染』



『へー、弟さ・・・はいっ!?!?』

『都リアクションが遅いなー』

『いやっ、そ、その子いくつ!?』

『確か・・・14歳かな?』

『(10歳も違うの!?)ど、どうしたの!?』

『いや、別にどうもしてないんだけどさ。・・・ヤバいんだよね、依存系?』

『い、依存系・・・?(なんだそれは)』

『どんな大変な仕事してる時でも、メッチャ忙しい時でも、その子のことを思い出しちゃうんだ』

『へ、へー・・・(依存系だぁ)』

『でも、弟がその子にベタボレでさぁ・・・アイツ怒らすのめんどくさいんだよね』

『じ、じゃあ、手を引けば良いじゃん』

『何言ってんの!?俺、明日の花火大会には告白するって決意したんだから!』

『こ、こ、告白ぅっ!?ば・・・ななな、何考えてんの!?』

『し、しょうがねーじゃん!!す、好きなんだから・・・』

『き・・・お前は・・・!!いくらなんでも年下すぎでしょうが!』

『えー・・・なんで?』

『な、なんでって・・・』





『恋に歳は関係ないでしょ』