見失う罪悪感。

君は私にこう言った。

『離さない』

溢れ出す涙も、止められる。

止めどない道はこう言った。

『見つけだせ』

道しるべはなにも無いけど。

君がいるなら、大丈夫。


 LOVE IDIOT
  優越花火


「(もうすぐ花火だ・・・)」

外はすっかり暗くなっていて、旅館の周りには人だかりで溢れかえっていた。

私は美土里さんに教えてもらった絶景スポットにいる。
ちなみに、まだ私以外に人一人いやしない。

そこそこ暑くて、やっぱり団扇持って来といて良かった思う。



・・・ところで、みんなは?



「(いつ始まるんだろう)」

私は携帯を取り出した。
あ、メール。

華からだ!


―――――――――――
件名 やっほ!
―――――――――――

ねーねー、絶景スポットってどこ??
広すぎて分かんないよ〜!!(泣)

ただいま司と二人で宮比を探してます!

―――――――――――


「(ら、ラブラブやん)」

司と二人でって・・・
まぁ、それはともかく私はメールより華に電話をかけた。

出るかな?



プルルルッ
プルルルッ

ガチャッ



『もしもし〜?宮比ぃ?』

「今どこ?」

『それが私も分かんないの!!なんか人が多くて・・・そっちは!?』

華は大きな声で話す。
騒がしい声が後ろから聞こえた。

「私は裏庭にいるよ、行き方分かる?」

『あ、裏庭?!うん!分かるかも!』

「じゃ、また後で。切るよ?」

『うん!じゃあね!!』



ガチャッ



「(ちゃんと来れるのかな・・・)」