私は涼を無視して華とだけ話すことにした。
こんな奴と話してたら頭溶かされるよ!

「は、華。部活どう?大変じゃない?」

「部活?あ、そーいえば小麦粉足りなくなってた!!」

華は調理実習の部活、というか趣味でいつもケーキを作ったりしている。

「ホントー?じゃあ私のあげ―――」



「じゃあ僕の小麦粉あげようか?」



え?(゚∇゚ ;)

「マジー!?じゃあ、お言葉に甘えちゃおっかな☆」

「華ちゃんのケーキが食べられるならなんでもするよ」

「きゃ☆もー、そんな事言ってると宮比に怒られますよ?」

「そーだね・・・(と言い、宮比の方に向く)」

な、なにその目。
止めてよ、別に嫉妬とかしないからねっ!?

「だーら、こっちをそんな目で見るな!」

「そんな目・・・って?(ウルウル光線)」

「(ウザ)だからぁあ・・・!!」

なにコイツ、めんどくさいんですけど!!(泣)
私は最後のおかずをひと口で食べた。

「ごちそーさまでした!!(怒)」

はぁ〜・・・外の空気でも吸いに行こ。

「あれ、宮比どこに行くの?」

「ちょっと外の空気を吸いに・・・」

「僕も行く」

「おのれは来んでええの!」

ったく、いつどこで何するか(されるか)怖いよ・・・
私は弁当をかばんに入れ、教室を出た。


 * * * 


「はぁ・・・」

あいつ、なんであんなにドSになっちゃったんだろう・・・
昔はもっと可愛くて、私の憧れで、甘えん坊でさぁ。



大好きだったのに・・・



あ、今のごめん前言撤回。

「ん〜、いい天気!」

しばらく道場の方に歩くと剣道部の人達の声が聞こえた。

「(ちょっと見て行こ)」

私は道場の扉の隙間から剣道部の練習をのぞいた。

「(わぁー・・・凄い迫力だぁ)」

みんな一声一声が大きく道場に響いて、こだまする。
動きがもの凄く格好よかった。

そして竹刀がぶつかり合う音もまた迫力が凄い。

「(そろそろ行こ)」

教室に戻ろうと思った、その時。





「きゃあああぁっ!!ドロボー!!」