「そうだよ、演技だよ。なにが悪いっていうの?」

「なっ・・・お前なぁ!」

「この17年間、演技だったさ、悪い?迷惑かけた?」

「・・・っふざけんなよ!!」





ガラッ!





「二人共!!お客様の迷惑よ!!一体なんの騒ぎ!?」

「か・・・母さん?」

「お、女将ッ!!」

「り、涼!!」



「「宮比(ちゃん)!!」」



私は二人の元へ駆けつけた、な、なにしてたの!?
急に部屋から大声が聞こえるし、澄さんは涼と京さんの声が聞こえるって言うし。

わ、私はさっきから涼と視線が合わせられないし・・・

「宮比ちゃん、ちょっと襖しめてくれる?」

「え、はいっ」



ぱたん



「し、しめました」

「ありがとう」



ピリッ



な、なんだこの感じ。
急に空気が狭くなって凍った。

う、動けない。



「・・・二人共、ちょっとそこに座りなさいっ!!」



「「!!」」

澄さんが言うと、二人はすかさず並べて正座をした。
は、早い!!





「アンタたち・・・いい加減にしなさいよっ!!」





「(ぅぉおっ!?)」

き、急に耳をつんざくような叫び声。
こ、こんな澄さん初めてみた!

「全く、ココをどこだと思ってるの!?アンタ達にとっては家でも、ここは旅館なのっ!!お偉い方もいらっしゃって決して迷惑かけられないってのにアンタらは・・・旅館をナメとんのかぁっっ!!?!!」

「「すみませんでしたぁっ!!!」」

「(ぅええ!?)」



い、一体私の目の前でなにが起きてるっていうの!?!?