「だ、誰がそんなこと・・・」

焼酎・・・!?
あ、ありえない。

私が焼酎なんて、ありえない。

だって私は。

「涼先輩が言ってたの!いいから宮比は寝てて!」

「り、涼が!?」

「え、先輩がどうかした?」

「え、ぇ、い、いや・・・」

あいつ、そんな事いったのか・・・
そんなありえない嘘ついて。





私、お酒は一滴も飲めないもん。





「(あのヤロ・・・)」

さっき襲った事を私がお酒飲んだっつーデマに変えやがって。
帰って来たら殺す・・・!!



ガラッ



「あ、りょ―――――」



「宮比ちゃん、大丈夫?」



「き、京さん!」

涼かと思ったら、そこには髪を一つ結びにした京さんがいた。
き、京さんってやっぱりタバコ吸うんだ。
でも・・・びっくりした、絶対涼がくると思ったから。

絶対、思ったんだけどな。

「(おかしいな・・・涼が来る感じがしたのに)」

「あ、ゴメン。今タバコ消すから」

「い、いえ、大丈夫ですよ!」

そう言って京さんはタバコを消し、台所のシンクに置いた。
タバコが似合っていた。

「宮比ちゃんが倒れたって美土里さんに教えてもらったよ」

「本当、大したことないですからっ」

駄目だ、京さんってカッコ良過ぎる。
胸が飛び出しそう。

「ほら顔も赤いし、熱があるんじゃない?」

「そ、そんなこと―――――」



コツン