目がかすむ、動悸が激しい、心臓が高まる。
手を差し伸べても、いるのは悪夢じゃなくて。

可愛い宮比だった。

「涼、大丈夫?」

安心して、手を握る。

君が発する言葉が僕は大好きで、急に愛しくなって。
ホント、強く強く、壊れてしまうくらいに抱きしめたい。

「宮比・・・」

それでも君はこんな僕を受け入れる自信、ある?


 LOVE IDIOT
  美形オーラ


キーンコーンカーンコーン


やっとランチの時間。
私はカバンから弁当箱を取り出した、今日はなにかなぁ。

「宮比たーべよ」

「良いよー。でも華、弁当は?」

「今持って来るっ」

華が弁当を待っている間に私は華の机と私の机をくっつけた。
いつになったらこの油性ペンの消えるんだろうか・・・私は机に書かれた文字をさする。

「(嫌だな男前なんて)」

「あ、宮比。机サンキュー♪」

「いえいえー」

さっそく私達は席につくと、ふと廊下の方に目が向いた。
な、なんか気配が・・・



「「あ」」



やっぱり・・・
そこには涼が多数の女子と歩いていた。

「(スッゲー人数)」

「さすが先輩!めっちゃモテてんじゃん!!」

「どうでも良い。私、涼嫌いだし」

「あ、こっち来るっぽい?」

「(!?!?)」

涼の方を見ると、周りの女子達がランチに誘っているらしい。

「(あれ、断ってる・・・?)」

「先輩断ってるのかな?」

「さぁ・・・」

「あ、やっぱこっち来た」

「えええぇぇっ!?!?Σ(゚д゚;)」

ほ、本当だ・・・!

い、いやいやいや。
でもこっちに来るとは限らない!
一緒にランチ食べるとは限らない!!



た、たかが私の目の前にいたとしても・・・!(確信)



「よ」

「こんちには佐山先輩☆」

「(視線を合わせてたまるかぁ・・・!!)」