毎回毎回、なんで床の下になると襲い体勢になるのかね・・・
そして腕まで固定しやがって。



そうです、またもや襲われてます。



これじゃあ剣道やってる意味がないじゃん!!

「い、いい加減にしてよ。なに考えてんの!?」

「別に、なにも考えてないけど」



そーら言ったでしょ!?(泣)



「こんの・・・っ!」

私は今まで剣道で鍛えてきた全ての力を涼に対する抵抗として使った。
でも、その差は歴然で。

全然っ、敵わない。

「無理だよ、自分でも分かってるでしょ?」

「・・・っ!!」

ムカつく野郎だなぁ・・・!!

「はーなーしーてーよー!!!」

腕が駄目なら、足でどうだ!

私は思いっきり足をジタバタさせて、出来るだけの抵抗をした。
・・・意味なぁー!!!(泣)

「な、なんのつもり・・・!」

「・・・」

「涼!!」

なにコイツ、さっきから無言。
涼しげな表情で、また見下してるように見える。

なんで!?
なに!?
い、意味分かんない!!

「このー!!」

私は未だに足をジタバタ。
そのせいで足から太ももまで、浴衣が開いてしまった。

「(や、ヤベ・・・激しく動かしすぎた・・・)」

「なにしてんの」

「攻撃!!」

「あたってないんだけど」

「っるさいなーもう!!」

鋭く刺すその光る瞳、この恐怖感は説明出来ない。
涼、アンタ一体―――――。





シュルッ





「えっ」