ワァァァアアアッ・・・!!
観客は拍手喝采で、もう大変な騒ぎ。
アンコールが出てくるわ、なんと華は歌い出しちゃうわで!!
ま、そのお陰で劇はなんと大大大成功っ!!
中にはブラボーと叫ぶお客さんまで!
もう、マジ最高・・・っ!!
* * *
「誰だよ演歌とか入れた奴ー!!」
「あ、それオレ!!」
「なんで演歌ー!?(笑)」
「超うけるんだけどー!!」
文化祭後の打ち上げ。
クラス全員で私達はカラオケに行く事になった。
「それで宮比ってば途中コケたんだよっ!?」
「ちょ、華それは言わない約束でしょ!?」
「約束もなにも皆見てたじゃーん♪」
「は、華ってば酔ってる!?」
騒がしいカラオケ室、隅っこでちょこちょこウーロン茶を飲んでいた藤堂さんを見つけた。
「藤堂さん!お疲れさまです!!」
「宮比ちゃん!お疲れさまー!」
「大丈夫ですか?ちゃんと楽しんでます?」
「あ、実は倉橋さんを探してて・・・」
「倉橋さんなら外にいましたけど?」
「ホント?ありがとう宮比ちゃん!」
「?どーいたしましてー!」
そういうと藤堂さんはカラオケ室を後に、外に出て行った。
「・・・?」
「く、倉橋さん・・・?」
「とっ、藤堂さん!!」
「ちょっと外の空気をすいに来ました」
「そ、そうですか・・・っ///」
沈黙のなか、お互い一言も喋らず。
私はずっと倉橋さんが喋るのを待っていた。
「・・・あ、あのっ!!」
きた!
「はい?」
「あの・・・だ、大事な話があるんですけど・・・い、良いですかっ?」
「はい、もちろん」
ギクシャクした倉橋さんは私の方に向いた。
今にも眼鏡がずり落ちそう。