「え、でもシンデレラって魔女いなくないですか?」

藤堂さん!

確かに・・・魔女って言ったら悪い役だよね。
魔女じゃなくて、魔法使いなのでは?

「・・・あ、すいません間違えました!魔法使いですね!訂正します」

「やっぱり」

「あと継母と意地悪な姉達もいますよ!」

「あ、はい!」

その語、藤堂さんはどんどん間違えを訂正していった。
ていうかいっそのこと藤堂さんが責任者になれば良いのでは・・・

「で、シンデレラって誰ですかー?」



「はーい、俺でーす!!」



「!?」

俺っ!?

「げっ!河原!?」

「アキかよー!!」

「てか男ー!?」

「ワリーワリー(笑)」

うっそ、アキかよ・・・

クラスのムードメーカー、二文字で言えばただの馬鹿。
でもなーぜかモテるんだよね。

「よろしくな早瀬!!」

「嫌だ!」

「早っ!!」

なんでこんな奴がシンデレラなのさ!!
私は藤堂さんに駆け寄った。

「藤堂さーん!!どうにかして〜!(泣)」

「え、私っ!?」



ガタッ



「シンデレラ、僕と代われ」

「え!?」

涼っ!?

「ねぇ、シンデレラってキスシーンあった?」

「えと・・・最後にありますね・・・」

「なら駄目だね、代わりな」

「はぁっ!?」

「ちなみに僕は小人の役だから君にはピッタシだ」

小人っ!?
涼、小人ひいちゃったの!?

・・・うけるんだけど!!(笑)

「丁度、君チビだし」

「ぅ、うるせぇっ!!」

アキはそういうと顔を真っ赤にした。

「良いじゃん河原!代われよ!」

「お前にシンデレラは似合わないぜ〜?」