・・・え?
「なに軽々しく僕に喋ってんの?」
これ、私に言ってるんだよね?
「後輩のくせして僕に話しかけるなんてありえないよ」
違う人に話しかけてるんじゃないよね?
「うるさい」
涼。
「もう僕に話かけない―――――」
バッ!!
「涼っ!!!」
「(柴崎さん・・・?)」
「先輩、おはよう」
「アンタ・・・言い過ぎ」
柴崎さんは血相を変えていた。
どういうこと?
私はたまたま朝早く起きて、
たまたま涼に会って、
ちょっと喋って、
そしたら涼に口塞がれて、
喋るなってクラスの前で言われて、
で、柴崎さんに守られて、
―――――泣いてる。
「宮比っ!?」
「は、早瀬ちゃん!!」
「宮比ちゃん!!」
涼。
「先輩、さいってー!!!」
「酷い!!」
違う。
「なんてこと言うんですか!?」
「宮比、泣かないで!」
待って。
「涼、言い過ぎだよ」
「そうですよ先輩!」
ねぇ涼。
私のこと、
「・・・そんなに嫌い?」