寒い風。
寒い夢。
寒い息。

寒い中。

熱い君。
熱い音。
熱い心。

熱い中。

君と僕は溶け合う。


 LOVE IDIOT
  傍若無人


「ただいまっ!!!」



バンッ!!



「ちょ、静かに閉めなさい!」

「お母さん!」

「(ドキッ)な、なに」





「はさみ、貸して!!」





 * * * 


私はパラパラっと雑誌のページをめくる。

「でも本当に良いの?やっとのびてきたのに」

「いーの!!あ!お母さん、この人がいい!!」

私は雑誌の一部にいた可愛いショートヘアの子を指差した。

「この子っぽくして!!」

「はいはい・・・じゃあ動かないでよ」

お母さんは私の髪を持って、





バサッ





「涼、ねぇ涼ったら!!」

「・・・」

「返事ぐらいしてよ!」

「・・・ねぇ先輩」

「ん?」

宮比、どうしてるかな。

「この作戦、本当に上手くいってます?」

「当たり前じゃん!!今日の早瀬ちゃん見たっ!?」

教室で僕を見た時の表情。
まさか、あんな悲しそうな目をするなんて。

「これからだって!今度は早瀬ちゃんと斉藤の目の前で手でも繋ぐか!!」

「・・・キスとかも?」

「いやいやいやいや!私『彼氏』いるから!!」





「・・・こんな感じになったけど、後悔してない宮比?」