かくがくしかじか(やく五分ほど)。





「「誘われたぁっ!?!?」」





「ちょっ、しー!!(汗)」

二人はあっ、と気付くように周りを見渡した。
私は静かにとジェスチャーをする。

「で・・・でも」

「それって、結局デートでしょ?」

「そうだけど・・・あの斉藤さんだよ?自らそういう解釈で私を誘えるかなぁ?」

「まぁ・・・」

「多分・・・あっちはそんなに意識してないと思うんだようねー」

私は椅子に寄りかかって極限バランス状態。
藤堂さん、今日は珍しく三つ編みだ(ツボ)。

「・・・でも宮比ちゃん」

「ん?」

「ケーキ屋さんに誘うってことがまず、デートのお誘いってことなんじゃないのかなぁ・・・?」


確かに。


「でもさぁ藤堂さん。それって自分の『彼氏』がそうだったからでしょ〜?( =v=) 」

「!!!///」

「あ、そうだっ!あの・・・なんだっけ、ケーキ屋に誘ってそんでキスまでし―――」

「ぇ、ちょっ!?///」

「そうそう、あのイケメンで一年年下のサッカー部ディフェンス!」

「ちょ、ちょ、ちょ!!!?///」

「えと・・・なんだっけ名前・・・や、や、や・・・」


パチンッ!



「「山崎・永(やまざき・えい)っ!!」」



「ふ、二人共っ!?!///」

「そこの三人っ!!静かにしなさいっ!!」


 * * * 


「そーだそーだ、永くんだったっけ!」

「どう?やっぱ遠距離って辛くない??」



山崎・永。



先月、親の仕事で福岡の学校に転校してしまった藤堂さんの彼氏。
とにかくいい子で、めちゃくちゃ可愛い。

今も二人はラブラブで、電話を毎日してるらしい。

「あいつ、浮気したら許さない!!」

「こんな可愛い子、泣かせない!絶対!!」

「や、止めてよ二人共・・・///」

テンションの高い私達に照れる藤堂さん。

「でも、確か二人の出会いって」

「地区大会の時だっけ?藤堂さんがマネージャーの頃」

「・・・(コクン)」

静かに頷く藤堂さん。
そこまで恥ずかしいのか・・・(ツボ)。