涼。

今すぐにこの窓を飛び出して会いに行きたいよ。
これっておかしいかな?

こんな気持ち、久々なの。

「っ・・・」

抑えきれない鼓動。

幼馴染にこんな感情抱くのは、

「(涼・・・)」



変なのかな。



 * * * 


「おはよう早瀬さんっ!」

「あ、斉藤さん。おはよー」

自分の席に座った私はブレザーを椅子にかけた。
相変わらず可愛い斉藤さん。

暖房が入っていないせいか、斉藤さんは教室のなかでもマフラーを巻いていた。

「早瀬さん、今週の日曜日って空いてます?」

「日曜日?空いてるよー!」

「本当ですか?じ、じゃあ今度一緒に新しくオープンしたケーキ屋さん行きません?すっごい美味しいって評判なんですよ!」



け・・・ケーキ屋さんっ!?!?ヾ(@°▽°@)ノ



「良いの!?行く!行きますっ!!」

斉藤さんが持っていたチラシを見てみると、そこには本当に美味しそうな可愛いお菓子がいっぱい載っていた。

私、ケーキは大好きなんだっ!

「ありがとう斉藤さん!!絶対に行きますっ!!///」

「よ、喜んでいただけてよかったですっ///」

「はいっ!!!」

今週の日曜日かぁ〜・・・

やっばい、楽しみになってきた!!





「宮比ぃ〜!!一緒に帰ろー!!」

「あ、ゴメン。今日、部活!」

「えー!?!?宮比もー!?!?」

急にがっかりとした華。
まぁ、それもしょうがない。

司も剣道の部活で帰れないもんね(笑)。

「別に良いじゃん、いつも一緒に帰ってるんだから」

「そーだけど・・・」

昔はあんな生意気だった華も今じゃあ乙女に変身。
愛の力は偉大だねぇ。

「じゃ、また明日ね華っ」

「・・・待った!!」



ガシッ



「な、なに!?」

「やっぱ一緒に帰って!!」

「はっ!?だから部活で無理って・・・」



「私が待つからっ!!」



はい?