涼のサラッサラな髪。

「これも飲んで」

涼の細くて綺麗な指先。

「あ、こぼしたこぼしたっ」

涼の透き通った肌。

「タオル・・・っと」

涼の深い瞳。

「宮比、待って・・・」

涼の―――――暖かい心。


 LOVE IDIOT
  自然な確信


「ゲホッゲホッ・・・」

「・・・」

目の前にはちょっと裸に近い(ボタンが取れてる)涼。
そして、その隣で襲われかけている私。
ちなみに涼はぐっすりと眠っています。

なぜ、こんな大惨事になっているか今から説明しよう。



それは、昨日にまでさかのぼる―――・・・



「いやー本当、見つかって良かったなー!」

「宮比ー!!!(泣)」

「はい、感傷に浸るのは後で。今はとりあえず急いで新幹線乗りに行くよ!!!」

私は奇跡的に涼に助けられ、森から脱出。
その後、私達は大急ぎでバスに乗って駅まで直行した。

もちろん、運転手は生出っ歯。



「間に合ったー!!!」

「早く華!新幹線乗ろっ!!」

私はリュックを背負って、走る。
と、その時。

「待って宮比ちゃん!」

腕を強く掴む京さん、さっきまで猛スピードで動いていた時間が一瞬で止まる。

「な、なんですかっ?」

「今ここで聞くのもなんだけど・・・」

「(もう時間ないっ・・・)」





「・・・こんにゃくの件」





「・・・は?(゚∇゚ ;)」



『こんにゃく』・・・!?



「このクソ忙しい時に変なジョークかまさないで下さいよ!!全然面白くないですっ!!(怒)」

「(ガンッ)いや、間違えた!!!『こんにゃく』じゃなくて『婚約』!!」

「こっ、婚約?!今じゃないと駄目ですかその話っ!!!(焦)」

「駄目!!今じゃないと絶対に駄目!!!(こっちも焦)」