「や、止めて・・・」

降り続ける冷たい雨。



ピシャアァアーンッ!!



止めどなく鳴り続ける稲妻。

連鎖する悪寒。

お願い、止めて。
止めて、止めて、止めて。

私を・・・かき乱さないで。



ガサガサッ・・・
バサバサッ!!

ダッダッダッダッダ・・・



なにか近づいてくる。

「・・・ぃ、嫌―――――」







「っ宮比・・・!!!」







「・・・!?」

心強い声、暖かい手。

黒い影で顔が見えないよ。
ねぇ・・・本当に涼?



ピッシャァアァーンッ!!



「っ!!」

最後の大きな雷。
その光は絶望を意味していなくて、希望を意味していた。



光は、一瞬だけ涼を照らしたのだった。



「り、涼・・・!?」

「・・・待った?」

駄目、涙が―――――。



ギュッ・・・



「・・・!」

「言ったでしょ・・・?」

びしょ濡れになった服。
体温が倍に伝わった。



「・・・絶対に見つけ出すって」