同じ空の下。

「先行ってるよ」

ねぇ、待って。

「まだ分からないの?」

ねぇ、教えて。

「宮比」

恋の波が打ち寄せる。
もう大丈夫。

君が伝わった。


 LOVE IDIOT
  体温の音


一時間。

私はこの時間、バスの中。
もの凄く、賑やかなバスの中。
もの凄く・・・



賑やかすぎる(うるさい)バスの中。



私はずっと、外を眺めていた。

「ねー宮比!!トランプしよーよー!」

「いい」

「えー!?ほら!司も京さんも涼さんもやるよ!?」

「いいって」

「ねーやろうよ!おーねーがーいー!!」

「いいってば」

私は未だに外を眺めている。
華は私のほっぺを指で押している。

痛いよ止めてよウザいよこの野郎。

「宮比ー!!」

「うっるさいなぁ・・・(やらないっつってんでしょうが)」

「えー!?もう・・・涼さんもなんか言ってやって下さいよぉ!!」

ふん、私は今リラックスしてるんだ。

この気分を踏みにじる奴は私がわざわざ東京から持って来た竹刀で頭を割っ―――――。





「ほら、宮比もやってごらん。あ、そっか。もしかしてトランプのやり方分からないの?じゃあ僕が手取り足取り教えてあげr「結構です」」





手取り足取りってなんだよっ!!(泣)
しかもちょっと涼のキャラクターが変わってたしね?!

私、一体これから涼にどう接したら良いんだ?!(リアクションに困る)

「分かったやるよ・・・(めんどくさいなぁ・・・)」

「じゃあこれ宮比のカード」

「ありが―――――え?(いや、ちょっと待て)」

えーと、これはなんだ。
新たないじめか?

「どうしたの宮比!この『華ちゃん特別トランプ』に何か問題でも!?」

「お前か!!」

どうしたもこうしたもアンタ・・・

トランプ一面真っ黒って!!!!