「お母ちゃん!?」






目の前には丹波に居るはずのお母ちゃんが座っていた。








「お里・・・。」









お母ちゃんはそう言ってうちの名前を呼ぶと優しく抱き締めてくれた。







「お里、丹波に帰ろう・・・・。」







お母ちゃんはそう言って私の顔をみた。






「えっ!?だってまだお金が集まってへんよ・・・・?」








うちがそう言うと今度は女将はんが口を開き、







「山南はんが払ってくれたんよ・・・・。一昨日飛脚が来てアンタ宛に手紙も来てはった。」







女将はんはそう言うとうちに手紙を渡した。