「あーぁ、またこんな事なっちゃったね~。…陽菜ごめんね。」



その様子をみて、お酒を飲まなかった加奈が苦笑しながら言った。



「…ううんっ!大丈夫!!」



その時初めて、加奈の苦笑いをみた気がした。




「そうだ。これから悠ちゃんとデート行ってきなよ。」



「え…でも。」



「コッチは大丈夫っ♪達哉さんもいるし。」




「じゃあお言葉に甘えて。…いこう、陽菜。」



「え…ちょっ…。」



「陽菜バイバイっ!!」


笑顔で手を振る加奈を見つめたまま、あたしは悠亮に引かれるがままに部屋をでた。