2人並んで校門を出た所で突然差し出された悠亮の右手。
それが一体何を示してるのか…。
すぐに察したあたしは、
自分の左手を絡めて強く握った。
「あっそうそう、聞いて?」
「なに~?」
帰りながら他愛もない話をしていてふと昨日の出来事を思い出した。
本当にどーでもいーことだけど。
「昨日さ、あたしの家の前でバイバイしたじゃん??」
「…あぁ~。」
「それをね、お母さんと近所のおばさんが隠れて見てたのっ!!!」
あたしの発言に悠亮は吹き出した。
「マジで!?
それは…ハズいなぁ~。」
「ずーと尋問されてたんだから。今度連れて来いってさぁ。」
「まぁ…時間ができたらな…。」
「そうだね…、」