「おっす、圭斗!!」


ドアの開く音の方に、男子達の声が集まった。


「はよ~。」


大きなあくびをしながら、友達を引き連れて圭斗が入ってきた。



「圭斗、お前今日暇~?」

「おっ?何~?デートのお誘い?」

「そーそっカラオケいかね?」

「わりぃ、今日は母ちゃんとデート♪」


「ぎゃははっ母ちゃんとかよっ!!」


なんて教室の後ろで馬鹿騒ぎ。


相変わらず、圭斗はクラスの中心で騒いでる。


見てて呆れるけど、楽しそうな圭斗を見てたら、なぜか笑みが零れた。




「ちょっとっ陽菜!聞いてる?」


え?


「え?何?…ゴメン。」


ヤバい。

奈摘の話、上の空だった!!