公園を離れてから、2人で歩いてあたしの家に向かった。

その途中途中、悠亮はずっとあたしの事を気遣ってくれてた。


「寒くない?」


とか


「カバン持とうか?」

とか。


あたしはその度に「平気だよ」って返す。


その悠亮の優しさまでの会話は、すごく他愛もない事ばかり。

すきな芸能人はなんだとか、どんな歌とか歌手がスキとか。


マックでの自己紹介の延長線だった。



そこで見つけた2人の共通点。


「陽菜、RADの新しいアルバム持ってんの?!」

「うん!」


2人とも人気アーティストのRADWIMPSが好きだと言うこと。


「いーなぁ。今度貸してよ。」

「わかった~♪」


そこからはアルバムの話しでもりあがり、いつの間にか家の玄関先までたどり着いた。


「ありがとね。」


「おう。早く上がれな。」

「うん。」


「メールするから。」


「うん、じゃあ。」


「明日な。」


そう言って悠亮の姿を見送り家に入ろうとすると
玄関先で待構えていたのは近所のおばさんとお母さん。