【カシャッ】


機械音がなって悠亮は腕を降ろした。


「あっやっぱ撮れねーや。」


なんて言いながらもう一度カメラ機能を起動して
空に手を伸ばした。



【カシャッ】


また機械音がなる。


「よし、これでいーか。」


「何撮ったの?」


20cm以上身長差があるから悠亮の手元を覗くのがやっと。


覗いてたら悠亮は見せてくれた。


「ほら、陽菜と出会った記念。」


そういって小さな三日月の写メを見せてくれた。


「うわぁ…。あたしも欲しいっ」


綺麗に写ってるわけでもない。

三日月だって小さいし、言われなきゃよくわかんない。


でもそれでもよかった。


この写メはあたしたちが今日一緒にいた事を示してる。そんな気がした。